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INFORMATION

コラム

無農薬米って、慣行栽培米と何が違うの?

今回は無農薬栽培or慣行栽培のお米の違いについてご紹介していきたいと思います。

 

皆さんがいつも食べている日本の主食「お米」には、品種はもちろんそれぞれの農家によって栽培方法も違います。

消費者の皆さんが聞いてイメージがつきやすいのが、無農薬で栽培されたお米か慣行栽培で栽培されたお米かだと思います。

栽培を比較する上で、農薬の使用量・回数、農薬を使用しているお米は人体にどんな影響を及ぼすのかを理解していただけたらと思います。

 

 

 

稲作の作業工程

 

まずは稲作の作業工程です。

 

田んぼの準備

  • 耕起
  • 畦塗り
  • 肥料
  • 入水
  • 代掻き

 

苗作り

  • 籾種準備
  • 苗床準備
  • 播種
  • 育苗管理

 

田植え

 

管理作業

  • 水管理
  • 追肥
  • 除草作業
  • 病害虫防除

 

収穫

 

以上が稲作の大まかな作業工程になります。

当農園の稲作作業紹介はこちら

 

 

無農薬栽培との違いについて

 

慣行栽培と無農薬栽培についての違いですが

簡単にわかりやすく言えば、農薬を使っているかいないかになります。

そもそも農薬と言うと虫や病気の薬と思われがちですが、草を枯らす除草剤も農薬の一種になります。

なので無農薬栽培とは、害虫・病気・除草剤を使用せずに作物を育てる事が条件付けされます。

 

 

では稲作作業工程の中で農薬を何回使用するのかをご説明します。

 

作業名

農薬使用回数
籾種消毒 病虫害 1回
育苗期間 病虫害 1回
田植え前(苗) 病虫害 1回
田植え後 水田除草剤 1回
中干し期間

病虫害 1回

田んぼ準備期間-収穫前 畦側除草剤 約5-7回

※農薬散布回数は各農家や栽培地域により変動します。

 

どうでしょうか?

一回のお米の慣行栽培期間でこれだけの回数の農薬が使われています。

ただ慣行栽培生産者の方々も安定した生産量を確保する為に、農薬を使用している事を忘れないでください。

 

 

農薬の中でもかなり危険!! 「ネオニコチノイド系農薬

 

農薬の中でもネオニコチノイドと言われる成分をご存知でしょうか?

ニコチンに似ている成分をベースに作られている農薬になります。

現在世界規模で多く使用されている農薬・殺虫剤であり、水に溶けて根から葉先まで農産物の隅々まで行き渡る浸透性の高い殺虫剤になります。

浸透性や残留性、神経毒性などが高いとされており、普及当初は人体への影響もわかっていませんでしたが、徐々に人体への影響も出てきており、

現在では脳に障害がでたり、発達障害児の増加のきっかけや免疫力低下などで病気に陥りやすく、生殖機能の低下などに繋がってきています。

 

では、正式登録されているネオニコチノイド系農薬の名前を簡単に紹介します。

 

  • アドマイヤー
  • メリット
  • モスピラン
  • マツグリーン
  • イールダーSG
  • アリベル
  • カリプソ
  • バリアード
  • ベストガード
  • アクタラ
  • ダントツ
  • スクータル

これだけの農薬があります。

私も最初は、慣行栽培から農業を始めたのですが、改めてブログを書いていて恐ろしくなります。

 

農薬が身体にもたらす内容を知ってしまうと、余計に無農薬栽培された農産物の方が安心安全と言えますよね

ではなぜ多くの生産者の皆さんは、慣行栽培している人が多いのでしょうか?

 

 

家庭菜園ではなく農業だから

 

家庭菜園ではなく農で生計を立てているという点です。

農産物を作り生計を立てるには、栽培した農産物で売上を出さないと生活できません。

自然と共存する仕事の為、災害とは常に隣り合わせであり、種蒔きしても農産物がお金になるまでに早くても2、3ヶ月かかります。

お金にするには確実に栽培し、出荷できなければならないのです。

又、各取引先との出荷ルールなどもあり、一定以上の品質じゃないと出荷できません。

その品質を確保し、収量を上げる為には、病害虫予防はなくてはならないのです。

 

 

逆に無農薬栽培や有機栽培と言われる農法をされている方は、農薬を使用しないのが大前提で、虫や病気にやられない栽培を目指さないといけないので、土作りから全てを見直し出荷先なども自分で動き確立しなくてはならないのです。

 

生産者目線言えば、単価が安くても面積を拡げ確実に大量の農産物を出荷し、生計を立てるか

生産作業〜取引先確保まで全て自分で動き、お金になるかわからないけど安心安全な農産物作りに重きを置くかのどっちかの選択肢になると思われます。

 

 

稲作の無農薬栽培で一番の難敵「除草作業」

 

ここまでに無農薬と慣行栽培の違いや農薬に含まれる危険なニコチノイド系農薬について触れてきましたが

一番苦労するのは、田んぼの中の除草作業になります。

 

 

除草剤などの使用ができないので、田植え後の水田除草作業は、水田用の除草機を使ったり、手で抜くなどになります。

除草回数も田植え後〜中干し期間までの間、1週間おきに真夏の暑い中しなくてはならないので、一番根気のいる作業になります。

ちなみに私は上記の画像にある草抜き道具を使いながら水田用の人力除草機で除草作業しておりました。

 

この除草作業をサボると中干し後に草だらけになってしまいます。

じゃ、なんで草だらけになってはいけないかと言う疑問が出てきますが

稲の成長の阻害や害虫が寄って来たり、収穫後の籾摺り作業時に草の種の混入などがあり、お米の品質低下に繋がります。

 

 

無農薬米と普通のお米の違いってなに?

 

無農薬だから美味しいと言うわけではありません。

お米の味は、主成分である、水分、たんぱく質、脂質、でんぷん、ミネラルがバランス良く配合されてるお米が美味しいお米と言われています。

無農薬と普通のお米の違いは農薬を使用しているかいないかですので、普通のお米より更に人間に害の無い健康なお米かと言う点です。

ただ無農薬と言っても世の中、100%健康の農産物などありません。

限りなく100%に近いと言う事です。

 

ただ一般のお米が安全では無いと言っている訳ではありません。

無農薬の方がより安全と言うだけです。

その代わり慣行栽培米より手間暇がかかっている分、値段も普通のお米より少し高いのが一般的です。

 

 

まとめ

 

無農薬と慣行栽培のお米の違いや農薬の使用回数、危険な農薬成分を紹介させていただきましたが、どうだったでしょうか?

 

普通のお米より、無農薬米の方がより安全で健康的という事を理解していただきながらも、決して無農薬だから味が良いとは限らないと言う事です。

人間の身体は食べた物で、できているので

健康的な農産物でも特別な時だけ食べるのじゃ意味がありません。

比較した上で、毎日食べ続ける事を忘れないで下さい。

 

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